ビジネスで必要な電話番号サービスの知識

IP電話番号と固定電話番号の違い

IP電話と固定電話の違いは、大きく分けると①音質②価格③信用度に分けられます。

①音質の違い

IP電話の音質は、事務所の光回線の場合は問題ありませんが、IP電話をスマホで利用する場合は、お互いの通信環境に依存してしまうので、かける側が良く聞こえていても相手に聞こえていないケース、逆のケースもあります。固定電話の場合は受け手の環境が悪い以外で音質の乱れははほとんどありません。

 

②料金比較と利便性

050IP電話で最も安いサービスは050PLUSというサービスです。IP電話は、月額最安値で324円で利用できるのが最大のプラスポイントです。格安スマホを使うと、525円のデータプランとの組み合わせで880円程で利用できます。音質は環境によってかなり違いが出るのが最大のマイナスポイントで、格安スマホや環境によっては遅延や雑音が入り通話がままならないケースもあります。外出時もスマートフォンへ無料転送が可能なので、通信環境や音質が良ければ、多くの顧客とのやり取りが頻繁に発生しない事業にとっては最適なサービスと言えるかもしれません。

次に、固定電話は留守番電話とナンバーディスプレイなしの利用なら、月額540円+回線料金1900~+プロバイダ料金800円~で利用ができます。音質は固定電話なので、何も問題がありません。転送する際には転送料金がかかってしまうのと、留守番電話、ナンバーディスプレイを導入すると基本月額料金が1000円を超えるのが費用面でのマイナスポイントです。

最後に新しいサービスであるスマホで045、スマホで03のポイントですが、050電話の利点と固定電話番号の利点が混ざった形のサービスになります。最安値は月額1000円。データプランのSIMカードとの組み合わせで1540円で利用が可能です。転送料金は無料、信用できる地域の固定電話番号を利用できますが、環境によって若干音質に問題が出るケースもありますがIP電話より音質は向上しています。

※表記は全て税込

③信用面

安くて手軽なIP電話が広く普及した現在でも、固定電話番号は根強いニーズと人気を得ています。

その理由は、通信の安定性と音質、地域に長く住んでいる人からの信用です。

近年ではしつこい営業や詐欺にクレジットカードの番号だけで開設が容易なIP電話が使われることが多々あり、消費者や高齢者は050発信を拒否していたり、信用していない方が多く見受けられます。

また、会社の電話が050の場合、会社同士の取引で足元を見られてしまう可能性もないとは言えません。特に、代理店や営業代行など、一定の信用が必要な業態の場合に050の連絡先では、多くの取引先から信用を得ることは難しいと考えます。

それに比べて横浜045の信用できる固定電話番号は、地域で長く浸透していることもあり、信用度が上がります。名刺は重要な新規顧客開拓の道具ですが、名前、住所と携帯番号しか書かれていない名刺では、取引先候補としてのデータベース登録もしてもらえないかもしれません。

重要なのは仕事のスタイルによって使い分けること

電話番号や通信サービスを選ぶ上で、一番重要なのは仕事のスタイルに合わせることです。

例えば、作業や外注を請けているケースで、既に決まった取引先としか連絡をしないのであれば、050IP電話で問題ないどころか、携帯電話やスカイプやLINEのような無料の通信アプリでも問題は無いでしょう。

次に、音質や安全性重視で、毎日オフィスから外出をしない仕事、例えば弁護士や会計士等の士業の方あれば、固定電話を利用するのが一番だと考えます。費用面に代えても安全性や信用が第一だと考えるからです。

最後に新しいサービスであるスマホで03、スマホで045ですが、こちらは外出の機会が多い起業家や、代表電話を転送したい方、IP電話より音質を向上させたい方に最適です。

こういった様々なサービスを利用することで、ビジネスチャンスが広がります。起業する方は特に、こういった通信サービスの違いを理解しておくことが必要ではないでしょうか。